“Nice to meet you”の意味と使い方、大切なポイントとは?

Nice to meet you: その意味と活用法

英語を学び始めたばかりの方でも、必ず一度は耳にしたことがある表現“Nice to meet you”。ご存じの通り、このフレーズは初めて会ったときに使う「初めまして」「お会い出来て嬉しいです」という意味で使われます。このフレーズは常套句で形式ばっている印象があるかもしれませんが、「これから良い関係を継続していきたい」というニュアンスや期待といったポジティブなメッセージを確実に伝えられる便利なものです。そのため、ビジネスシーンやフォーマルな場ではもちろん、カジュアルな場面でも自然に使える便利な英会話フレーズとして親しまれています。

相手に対するリスペクトや礼儀を表現することは大切というのは、世界共通なんですね。

Nice to meet youの語源は?

“Nice to meet you”の言葉の起源について考えたことはありますか?簡単な単語の羅列なので、あまり考えたことの無い人が多いかもしれません。一つずつ見ていきましょう。

まず、「良い」を意味する“Nice”は、ラテン語の「nescius(無知な)」が語源です。びっくりですが、元々ネガティブな言葉だった様ですね。ただ、そこに含まれる「純粋な」「無垢な」「まっさらな」という意味合いが時代を経て「親切な」や「魅力的な」というポジティブな意味を持つようになりました。元々の「まっさらな」というニュアンスは”Nice to meet you”には特にぴったりくる気がしますね。

“meet”という単語は古英語の「metan」に由来し、もともと「適合する」や「到達する」という意味を持っていました。今でも、「要求にミートさせる回答」とか、(野球で)「上手くミートさせましたね。」みたいに使われることも多いので、イメージしやすいかと思います。その後、中世英語の時代に主語と目的語が人の場合にも使われるようになり、現在メインで使われる「人と出会う」という意味が加わり、徐々に使い方が洗練されていきました。

この二つの言葉が組み合わさり、「相手と初めての出会いに喜びを示す」フレーズとして現代まで受け継がれているのです。

フォーマル~カジュアルでの使い分けは必要?

“Nice to meet you”は、フォーマルの場面で問題なく使えるフレーズです。まずはこのフレーズを覚えておけば、失礼になってしまうことはありません。初めて会う相手に挨拶をするとき。名刺交換の際に自然な形で。フォーマルなイベントや会議の冒頭。なんでも来いです。

ですので、「ネイティブはこう言う」系情報に惑わされることなく、まずは”Nice to meet you”を使えばいいのです。

もちろん、一人ひとりの方々に自分の温度を細かく伝えられる方は、下記のようなフレーズを使うことはあるかもしれませんが、わざわざ必死に覚えなくて大丈夫です。

– “It’s a pleasure to meet you.”         お会いできて光栄です。(フォーマル)

– “I’m delighted to meet you.”            お会いできてとても嬉しいです。(フォーマル)

– “It’s nice to finally meet you.”          ようやくお会いできて嬉しいです。(フォーマル)

– “Pleased to meet you.”                     お会いできて光栄です。(フォーマル)

– “Nice to meet you virtually.”            オンラインでお会いできて嬉しいです。(フォーマル)

– “Great to connect with you here.”   ここで繋がれて嬉しいです。(フォーマル)

– “Great to meet you!”                    お会いできて最高です!(カジュアル)

– “Lovely to meet you!”                     お会いできて嬉しいです!(カジュアル)

– “Great meeting you!”                         お会いできて良かったです!(カジュアル)

相手にNice to Meet Youの先手を取られたら

さぁ、今日は初めて会う方がいる。しっかり挨拶するぞ、と思っていても、先方に「Nice to meet you. I’m Mike from marketing team. How are you?」と先手を取られてしまうこともありますよね。その場合当初の計画が崩れて少し焦る!なんてこともあるのではないでしょうか。でも落ち着いてください。ゆっくり、「私も」を意味する“Nice to meet you, too”が一言目です。中学英語でやっていた内容そのままですよね。慌てて先に”How are you?”に返そうとして”I‘m good, and you?”と言わないでくださいね。まずは、私も会えてうれしいという思いを伝えた上で、会話に入りましょう。

初めてじゃない人には?2回目以降は?

万能の言葉に感じる”Nice to meet you”ですが、すでに一度会ったことがある人に使うのは違和感があります。このような場合は“It’s nice to see you again”を使いましょう。”again”をつけるだけで、前回会ったことも覚えてくれているんだ、と感じてもらえます。

ここもバリエーションをたくさん覚える必要はありませんが、いくつか文例を挙げておきます。

– “It’s great to see you again!”                              (またお会いできて嬉しいです!)

– “Good to see you again.”                                    (またお会いできて良かったです。)

– “It’s a pleasure to reconnect with you.”          (再びお話しできて嬉しいです。)

– “I’m glad we have the chance to meet again.”(またお会いする機会を頂けて嬉しいです。)

大切なのは、3言目の準備

おそらく、ここまでは既に知っていた方も多かったかもしれません。

でも、よく聞く悩み事が、「3言目」です。

  • A  Nice to meet you. I’m Ken.
  • B   Hello Ken, it’s nice to meet you, too. My name is Josh from ABC corp. How are you?
  • A  I’m good. How are you?
  • B   I’m fine, thank you.
  • ←ここ!!!

さぁ、何を言いましょう。恐らく日本人の場合、2言目までは自然に出る人が多いかと思います。でも3言目が出てこない。これはなぜだと思いますか?

答えは、圧倒的な特定場数の不足です。2言目までは、中学から何度もやっているので、反復学習出来ているのですが、3言目はケースバイケースで変わってしまうため、「あれ、今って何を言うのが正解?」となってしまうのです。ここは、ある程度ユースケースやシーンを自分で想定して、刷り込み/反復学習をすることをお勧めします。

例えば、ビジネスで使うことが多いという方は、

・先方組織で会ったことのある人の話をする

・自分の役割、ポジションやレポートラインを簡単に説明する

・わざわざ時間をとってくれたこと、足を運んでくれたことに御礼を伝える

・季節や天気の話をする

と、決めておいて練習するだけで、自然と英語が口から出るようになると思います。

そのうち、3言目のメニューが増えていき、会話の幅が広がるでしょう。まずは自分の中の定型文、即ち口が勝手に動いて話せてしまうフレーズを増やすことが大切です。

これには、やはり繰り返し繰り返しそのフレーズを自分に染み込ませるしかありません。それこそ中学時代に聞いていた”Nice to meet you”よりも頻度高く、徹底的に。これを自らの意思で継続することは非常に難しく、だからこそ英語が話せない日本人が多いのです。

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