“Merry Christmas”を使われなくなった理由

早いもので今年も師走に入り、クリスマスが近づいてきました。
街中ではイルミネーションがきれいですね。
クリスマスを祝う言葉と言えば、”Merry Christmas”を最初に思い浮かべる人が多いのではないかと思います。

皆さんは、他の言い方を聞いたことがありますか?
今回は、そのクリスマスにまつわる言葉を紐解いてみます。

◇「Merry Christmas」の意味とは?

日本では、クリスマスは主に商業的イベントとして広まっています。そのため、カタカナで「メリークリスマス」と表記されることが多く、英語としての意味を深く意識することは少ない傾向があります。
日本でもお馴染みの“Merry Christmas”の”Merry”は「楽しい」「陽気な」という意味を持ち、”Christmas”はキリストの降誕祭を指します。直訳すると「楽しいクリスマスを!」というニュアンスになり、シンプルながら心温まるフレーズとして親しまれています。

◇”Merry Christmas”はどこから来たの?意外な起源と歴史を探る

“Merry Christmas”という挨拶の起源は、16世紀のイングランドまで遡ります。12月25日がクリスマスとして祝われるようになった背景には、ローマの冬至祭「サトゥルナリア」の影響があります。冬の終わりを祝うこの祭りが、キリスト教の「降誕祭」と結びつき、クリスマスの基盤となりました。1545年の記録に「Merry Christmas」という言葉が登場しています。その後17世紀以降、宗教的行事としてのクリスマスが再評価される中で、このフレーズは祝祭の中心的な挨拶となりました。19世紀に入ると、イギリスの作家チャールズ・ディケンズの小説『クリスマス・キャロル』が「Merry Christmas」という挨拶を広めるきっかけとなります。この物語はクリスマス精神の象徴となり、フレーズの普及を後押ししました。

◇もう一つのお決まりフレーズ”Happy Holidays”

前述した通り、”Merry Christmas”には宗教的な意味合いが強く、最近では”Happy Holidays”というフレーズが広く使われるようになりました。
アメリカでは、ハロウィンが終わるとすぐに、空気はHoliday Season一色になります。ラジオからはひっきりなしにクリスマスソングが流れ、世間の会話はHoliday Seasonの話題でもちきりです。この“Holiday Season”とは、11月第4木曜日のThanksgivingから翌1月1日のNew Year’s Dayまでの期間のこと。この約1ヶ月半の間に、多くのアメリカ人にとって大きなイベントが盛りだくさんなのです。
① Thanksgiving
まず、11月第4木曜日のThanksgiving(感謝祭)。日本のお正月に近い存在で、遠く離れた家族も集まって、豪華な食卓を囲みます。七面鳥の丸焼きが、定番のごちそうです。
② Hanukah
次に、12月前半頃のHanukah (「ハヌカ」と読みます)。ユダヤ教のクリスマスに当たる重要なお祝いです。Festival of Lights(「光の祭典」)とも言われます。テーマカラーは青と白。ユダヤ教人口も多いアメリカでは、この時期ハヌカグッズも売られています。
③ Christmas
そしてご存知、12月25日のChristmas(クリスマス)。クリスマスツリーの下でたくさんのプレゼントを開け、にぎやかにお祝いします。ちなみに、日本のようにクリスマスイブは恋人と過ごす、という習慣はありません。感謝祭もクリスマスも、家族のお祝いと捉えられています。
④ New Year’s Eve(大晦日)
ニューヨークのタイムズスクエアのカウントダウンイベントが中継され、全米が盛り上がります。カウントダウンに合わせて、各地で花火が上がります。
⑤ New Year’s Day(お正月)
新年は、日本ほど大切にはお祝いされておらず、休日の一つという認識です。1月2日から仕事も始まり、皆日常に戻ります。

◇最近は「Merry Christmas」 よりも「Happy Holidays」?

この時期、買い物をするたびにレジで”Happy Holidays!”と言い合います。“Merry Christmas!” ではないのかと疑問に思った方もいるかもしれません。それは、アメリカには様々な宗教を持つ人が集まっていることが関係しています。
実はアメリカでは、「色んな宗教があるのに、“Merry Christmas!”というのはクリスチャン的な意味を込めた挨拶の言葉で、無理やりこれを世間一般に押し付けるのはよくないのではないか?」という弁論が約400年前から存在していました。
上にも書いたとおり、ユダヤ教の人はハヌカ、キリスト教の人はクリスマス、アフリカ系の人はクワンザ・・・と、人によって大切にしている日が異なるのです。ですので、アメリカでは、約100年前から平等を表すために、宗教の意味を含まない”Happy Holidays!”を一般的に使うようになったのです。
そして”Happy Holidays!”は、いまも世界中に広がっています。

◇実際の会話で使ってみよう

では、実際に会話で使ってみましょう!この時期の定番のSmall Talk(世間話)のトピックです。「遠くの家族が集まるよ」「旅行に行くよ」など、会話が広がりやすいので、是非実際に使ってみましょう!

・”What are your plans for the holidays?”    「このホリデーシーズンはどうする予定?」
・”Do you have any family holiday traditions?”   「家族の毎年の恒例行事はあるの?」
・”Have you done your Holiday Shopping?”       「もう買い物は終わった?」
・”What kind of family tradition do you have on holidays?” 「どんな家族の恒例行事があるの?」

◇異文化を理解する重要性

海外から日本にやってきた、クリスマスをお祝いする文化。多様化した現代では、お祝いの仕方も世界中で様々に変化しています。英語を使う上で、その背景にある文化を知ることはとても大切です。英語という言語を表面的に学ぶだけでは、相手と心を通わせることはできません。相手のことを知りたい、自分のことを知ってほしいと考えるところから、人とのコミュニケーションは始まります。相手に寄り添うことは、相手を尊重すること。ぜひ、お互いに興味を持って、尊重しながら異文化交流ができたらいいですね。

◇LATで自然なHolidays talkを身に着けよう

LATでは、反射復唱法でインプットするだけではなく、毎日のレッスンで実際にコーチと会話を交わします。当然この時期にはHolidays talkも含まれてきます。そこには、机の上では学ぶことの出来ない、生きた英語があります。ぜひ皆さんも、フレーズを覚えるだけではなく、実際にコミュニケーションに使ってみてください。新しい世界へのドアが開けるはずです。


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