英語で雑談になると、「ネタを準備しておかなくちゃ」「うまく相づちを打てるかな」と、ついつい具体的な英語の内容を考えちゃうなぁ。。
知ってました?英語の雑談でまず必要なのは雑談をするための心の準備ですよ!
アメリカと日本の文化的背景の違いは、雑談にも現れます。
雑談は究極の異文化コミュニケーションだ、と考えて向き合えば、きっと雑談が楽しくなります。
もくじ
日本人にとっての「人との距離」
日本人は、人との距離が比較的開いているといえます。
日本特有の文化は、人との距離を自分でコントロールするのに有効です。
まず、敬語。
単に人への敬意を表すだけではなく、意図的に敬語を使うことで、人との心理的な距離を保つ役割もあります。
敬語を取り払い、いわゆる『タメ語』を使えば、距離が縮まったことを表すこともできます。
また、お辞儀や会釈での挨拶は、人との身体的接触がありません。
身体的に近づくことがそもそもないため、人との距離は常に保たれます。
話題についても、距離を取ります。
日本では、あまり個人的なことを聞かない、話さないのが暗黙のルールです。
人にどう思われるか、誰かを不快にしないか、というのが私たちにとってとても大切。
うれしいことであっても、人には見せないように隠しがちです。
このように、日本の文化的背景に立つと、人との距離は自然と広く保たれるようにできています。
アメリカ人にとっての「人との距離」
一方、アメリカでは、心理的にも身体的にも、人との距離が近いです。
もちろん多少の個人差はありますが、他人に対してオープンにする線引きが、日本とアメリカとではまったく異なると考えたほうがよいでしょう。
映画のような世界ですが、アメリカでは以下のような場面が日常的にあります。
・ 握手やハグ・キスをする
・ 自分自身や家族のことをたくさん話す
・ 家族ぐるみのお付き合いの場が多い
職場の人とのちょっとした雑談でも、個人的なことを話すのが当たり前です。
その人やその家族で起こった、うれしいこと、楽しいこと、辛いこと、苦しいこと・・・あらゆることを友達や同僚と共有します。
それを聞いた人は、自分のことのように喜んだり悲しんだりします。
また、英語でも丁寧な表現や言い方で、敬語に近い表現はできますが、日本語のように敬語での繊細な距離感は表せません。
人との距離が近いので、日本の感覚で人と距離を開けていたら、アメリカ人とうまく人間関係を築くことができないでしょう。
「日本語の自分」と「英語の自分」を分けて考える
アメリカ人とフランクに言葉を交わせるようになりたい、と思うなら、自分を少し変えなくてはいけません。
ある種、フランクな自分を演じる、くらいの気持ちが必要です。
私自身、日本では人との距離をたっぷり取るタイプです。
しかし、欧米人の友達と接するときは、「もうひとりの自分」になります。
なぜなら、「日本語での私」では、話題選びに固くなってしまって、全然言葉が出てこないからです。
「英語での私」は、相手の懐に飛び込んでどんどん話すことができます。
みなさんも、英語でおしゃべりしたい!と思ったら、自分も相手の文化の一部になってみましょう。
「日本語での自分」は一旦置いておいて、グイグイ話してみましょう。
どちらが良いということではなく、「違うんだ」と知っているだけで、英語を話すときの心構えができます。
英語での雑談が上手になる技・3選
それでは、ここで英語での雑談が上手になる技をご紹介します。
たかが雑談、されど雑談。
これらを実践すれば、雑談の場も怖くなくなるはずです!
①質問上手・聞き上手になる!
自分がたくさん話さなくては、と考えると、気が重くなりませんか?
「そろそろネタ切れだ・・・」「面白い話をして盛り上げなくちゃ」と考えるほどに固くなってしまいます。
それならば、相手にたくさん話してもらいましょう!
私たち非ネイティブスピーカーにとっては雑談も一大事ですが、ネイティブスピーカーの人にとっては単なるおしゃべり。
一つの話題でもうまく質問を重ねていけば、話が盛り上がります。
私がネイティブの人と二人で雑談するとき、相手と私とでは話す量が七対三くらいかもしれません。
それでも、話をしっかり聞き、相槌をうち、自分の話も少しずつしていけば、長く楽しい雑談が成立します。
②人の話を覚えておく!
日本ではあまり相手のことやその家族のことを、深く聞いたりしませんよね。
ましてや、前に雑談で聞いた話をよく覚えすぎていると、逆に印象が良くない場合があります。
一方アメリカでは、相手のエピソードや家族のことを覚えていてそれを伝えるということは、「あなたのことを気にかけている」と示すことです。
家族旅行の定番や家族の状況など、雑談の内容を心に留めておくようにしましょう。
すると、次回以降の雑談のネタで困ることがありません。
こちらから、近況を聞く質問で雑談を始めることができるからです。
③大人数のときは情報収集に努める!
もうひとつ困るのが、大人数での雑談の場。
一対一では相手もこちらのペースに合わせてくれるので、話がしやすいです。
しかし、3人以上のグループの場になると、雑談のレベルが一気に上がります。
そんなときは、積極的に話に入るのをあきらめてしまいましょう。
でも、ただあきらめてぼーっとしてしまってはダメ。
よーく皆の話に耳を傾け、断片的でもいいので可能な限り聞き取ろうとしてください。
その場では自分が雑談に参加して積極的に話すことができなくてもいいのです。
その日は持ち帰りましょう。
その場では何の話だかわからなかったことでも、なんとか聞き取った言葉のかけらたちをつなぎ合わせれば、ストーリーが見えてきます。
「あぁ、こういう話だったのか!」とわかってくると思います。
次回以降の雑談で活かすことができますし、何よりとても良いリスニングの勉強になりますよ。
まとめ
いかがでしたか。
初めは気恥ずかしく思うかもしれませんが、「英語の自分」も、間違いなくもうひとりの「自分」です。
英語を話す機会を積極的に増やして、もうひとりの自分に自信をつけましょう!
LATのレッスンで、コーチと毎日7分間ずつ話をするのも、英語の自分を作る良い機会になります。
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次回のブログでは、雑談での会話選びや会話運びなど、実践的なお話をしていきます。
お楽しみに!
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